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	<title>パリビジューティエの１２ヶ月 &#187; 『ポン』</title>
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		<title>『ポン』</title>
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		<pubDate>Thu, 21 Jul 2011 12:36:09 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[belepi]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[『ポン』]]></category>
		<category><![CDATA[季節外れな季節の風物詩]]></category>

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		<description><![CDATA[季節の風物詩5〜労働者の権利 五月の風物詩は『ポン』、米菓子のポンか又は麻雀のポンか、その実は橋。 日本で言う所のゴールデンウィークは、フランスのGRAND WEEKEND、 大型連休なら５月。週末を挟んで連休にし、どこかへ出掛ける、又は家でのんびり。あまり仕事のはかどらない月。でも”連休にする”とは？つまり、自動的にはゴールデンウィークのような大型連休にならない。『ポン』しないといけない。 フランスの連休事情はというと、まず労働者にとって、ラッキーな年とアンラッキーな年がある。それは、祝日がどの曜日にはまるかで決まる。というのも、フランスでは振替休日が無い。だから、祝日がやたらと土日にはまってしまう年はアンラッキー。有給休暇の日が少なくなるし、普通の週末と変わりない。大いに損したかんじになる。でも振り替えて帳尻を合わせる事はしてくれない。 逆にラッキーなのは木曜日に祝日がはまる年。金曜日に有給を取って４連休にする。ついでに月火水と取れば、前の週の土曜日からで９連休。さらに、その前の週の金曜日も有給を取れば、１１連休。さらにさらに…と続くわけだ。これを『ポン』と呼ぶ。休日と休日に橋を架ける。５月は祝日が多く、飛び石連休状態になりやすい。石に橋を上手にかけてやると素敵な連休の出来上がり。 こんなことが会社で許されるのかと疑問に思うかもしれないが、余裕で許される。労働者の権利だから。皆やるし当たり前のかんじ。もちろん前もって交渉しないといけないし、嫌みの一つも言われる可能性はあるが。 同僚フロランスは、彼女のボスに『ポン』で大型連休を取る相談をしたところ、「シャンパーニュを皆に振る舞うならいいよ」と言われたらしい。そのシャンパーニュ、キリット冷やしていただきましたが、ボラボラ島だったかタヒチだったかに行く彼女、それくらいのパンチは浴びせられても平気だろう。しばらく欠勤していたようだが、気がついたらいつもの作業台の前にいた。日焼けと増えたタトゥアージュ以外はいつも通り。 「有給をとるのは労働者の権利」フランス人の旦那様が日本で働いていた頃、会社の日本人ボスに言われた言葉。彼もそう思って有給を使っての連休を申し込んだ。のだが、この言葉の後にこう続いた「だが、義務ではない。」『ポン』失敗、日仏の溝に橋は架からず。 興味深いのは、この”労働者の権利”、日仏で意味合いが大きく違ってくる。フランスでは”権利”なので守られなければならず、転じて有給休暇は義務となる。 銀行で働く知り合いのドゥニーは、ここのとこ会社を休んでいる。だからといって出掛ける予定はないし、手持ち無沙汰で退屈しているそうだ。仕事は順調で乗っている今、仕事を休む理由が彼にはない。でも、一年の区切りとして定められた期日までにその年の有給を使う必要がある。”権利”があるのだから。ちなみに、会社は未消化の有給分を賃金で支払う方法もあるのだが、そうしたくない。だから有給を使う事は、会社と良い関係を保つ上で義務となる。 対照的に、日本では有給休暇を使用できないのが当たり前のかんじかもしれない。こんなことに抗議するためにも、労働の日、５月１日がある。デモ行進、マニフェスタシオンはフランスの十八番、もっとも最近は盛り上がりに欠けるらしい。その話はまた別の機会にするとして、メーデーの日はスズランの日でもある。駅周辺は３メートル間隔でスズラン売りが並び、それこそスズなり。夕方になるとこぞって１ユーロ１ユーロと連呼し、市場の叩き売りのような様相をみせる。でもその甲斐あってか、道行く人の手に手に、スズランの小さなブーケ。 これはそんなかわいい日に起こった、街角の一コマ。 そもそも、たちの悪そうなスズラン売りだったのに、買おうと思ったのがいけなかった。顔が浅黒く、ひょろっと背の高い若者、彼のスズランも一本ひょろりと鉢植えで５ユーロ。「２ユーロなら」それで話がついた。 スズランを受け取りつつ、２ユーロ硬貨を手渡す。が、とっさにこっちは硬貨を離さず、あっちはスズラン離さず。しっかり掴み合って両者譲らず、道の真ん中でがっぷり４つ。力では圧倒的に不利、相手の顔は笑っている。結果、土が付いたのは地面に叩き付けられたスズラン…。 ２ユーロはもぎ取られ、スズランも手に入らずじまい。これはくやしい、どうにかして一矢報いてやりたいところだが、さらに後悔することになっても困るので、ここは引き下がっておこう、今日はこのぐらいにしといたろ。それはそうと値切りすぎたのか。 何はともあれ、せっかくの連休のチャンスなのに、出掛けもせずに家の近所で２ユーロを取り合うなんてしみったれている。パリで小さくまとまってる場合じゃない。でも生きてるってかんじ？万歳、労働者階級。 ５月は気候も良い、『ポン』して都会を離れたい。山に行けば、スズランもそこら中に咲いている。特別に美しい一本を選び愛する人に贈れば、心に橋をかけるかも。 プチフランス語講座：pont [ポン]（橋） muguet [ミュゲ]（スズラン）]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<h3><strong>季節の風物詩5</strong>〜労働者の権利</h3>
<p>五月の風物詩は『ポン』、米菓子のポンか又は麻雀のポンか、その実は橋。</p>
<p>日本で言う所のゴールデンウィークは、フランスのGRAND WEEKEND、 大型連休なら５月。週末を挟んで連休にし、どこかへ出掛ける、又は家でのんびり。あまり仕事のはかどらない月。でも”連休にする”とは？つまり、自動的にはゴールデンウィークのような大型連休にならない。『ポン』しないといけない。</p>
<p><a href="http://belepi.com/blog/wp-content/uploads/2011/07/DSCF3914ok2.jpg"><img class="alignleft size-thumbnail wp-image-169" title="DSCF3914ok2" src="http://belepi.com/blog/wp-content/uploads/2011/07/DSCF3914ok2-150x150.jpg" alt="" width="211" height="211" /></a>フランスの連休事情はというと、まず労働者にとって、ラッキーな年とアンラッキーな年がある。それは、祝日がどの曜日にはまるかで決まる。というのも、フランスでは振替休日が無い。だから、祝日がやたらと土日にはまってしまう年はアンラッキー。有給休暇の日が少なくなるし、普通の週末と変わりない。大いに損したかんじになる。でも振り替えて帳尻を合わせる事はしてくれない。</p>
<p>逆にラッキーなのは木曜日に祝日がはまる年。金曜日に有給を取って４連休にする。ついでに月火水と取れば、前の週の土曜日からで９連休。さらに、その前の週の金曜日も有給を取れば、１１連休。さらにさらに…と続くわけだ。これを『ポン』と呼ぶ。休日と休日に橋を架ける。５月は祝日が多く、飛び石連休状態になりやすい。石に橋を上手にかけてやると素敵な連休の出来上がり。</p>
<p>こんなことが会社で許されるのかと疑問に思うかもしれないが、余裕で許される。労働者の権利だから。皆やるし当たり前のかんじ。もちろん前もって交渉しないといけないし、嫌みの一つも言われる可能性はあるが。<br />
同僚フロランスは、彼女のボスに『ポン』で大型連休を取る相談をしたところ、「シャンパーニュを皆に振る舞うならいいよ」と言われたらしい。そのシャンパーニュ、キリット冷やしていただきましたが、ボラボラ島だったかタヒチだったかに行く彼女、それくらいのパンチは浴びせられても平気だろう。しばらく欠勤していたようだが、気がついたらいつもの作業台の前にいた。日焼けと増えたタトゥアージュ以外はいつも通り。</p>
<p>「有給をとるのは労働者の権利」フランス人の旦那様が日本で働いていた頃、会社の日本人ボスに言われた言葉。彼もそう思って有給を使っての連休を申し込んだ。のだが、この言葉の後にこう続いた「だが、義務ではない。」『ポン』失敗、日仏の溝に橋は架からず。</p>
<p>興味深いのは、この”労働者の権利”、日仏で意味合いが大きく違ってくる。フランスでは”権利”なので守られなければならず、転じて有給休暇は義務となる。<br />
銀行で働く知り合いのドゥニーは、ここのとこ会社を休んでいる。だからといって出掛ける予定はないし、手持ち無沙汰で退屈しているそうだ。仕事は順調で乗っている今、仕事を休む理由が彼にはない。でも、一年の区切りとして定められた期日までにその年の有給を使う必要がある。”権利”があるのだから。ちなみに、会社は未消化の有給分を賃金で支払う方法もあるのだが、そうしたくない。だから有給を使う事は、会社と良い関係を保つ上で義務となる。</p>
<p>対照的に、日本では有給休暇を使用できないのが当たり前のかんじかもしれない。こんなことに抗議するためにも、労働の日、５月１日がある。デモ行進、マニフェスタシオンはフランスの十八番、もっとも最近は盛り上がりに欠けるらしい。その話はまた別の機会にするとして、メーデーの日はスズランの日でもある。駅周辺は３メートル間隔でスズラン売りが並び、それこそスズなり。夕方になるとこぞって１ユーロ１ユーロと連呼し、市場の叩き売りのような様相をみせる。でもその甲斐あってか、道行く人の手に手に、スズランの小さなブーケ。</p>
<p>これはそんなかわいい日に起こった、街角の一コマ。</p>
<p>そもそも、たちの悪そうなスズラン売りだったのに、買おうと思ったのがいけなかった。顔が浅黒く、ひょろっと背の高い若者、彼のスズランも一本ひょろりと鉢植えで５ユーロ。「２ユーロなら」それで話がついた。<br />
スズランを受け取りつつ、２ユーロ硬貨を手渡す。が、とっさにこっちは硬貨を離さず、あっちはスズラン離さず。しっかり掴み合って両者譲らず、道の真ん中でがっぷり４つ。力では圧倒的に不利、相手の顔は笑っている。結果、土が付いたのは地面に叩き付けられたスズラン…。</p>
<p>２ユーロはもぎ取られ、スズランも手に入らずじまい。これはくやしい、どうにかして一矢報いてやりたいところだが、さらに後悔することになっても困るので、ここは引き下がっておこう、今日はこのぐらいにしといたろ。それはそうと値切りすぎたのか。</p>
<p>何はともあれ、せっかくの連休のチャンスなのに、出掛けもせずに家の近所で２ユーロを取り合うなんてしみったれている。パリで小さくまとまってる場合じゃない。でも生きてるってかんじ？万歳、労働者階級。</p>
<p>５月は気候も良い、『ポン』して都会を離れたい。山に行けば、スズランもそこら中に咲いている。特別に美しい一本を選び愛する人に贈れば、心に橋をかけるかも。</p>
<p>プチフランス語講座：pont [ポン]（橋）<br />
muguet [ミュゲ]（スズラン）</p>
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